お城通信第5号 |   2016年1・2月新春合併号

【お城通信vol.5】2016年1・2月新春合併号

理事長あいさつ

NPOみんなでお城をつくる会を設立して2年が経ちました。正直に申し上げて、まだまだ組織としての基盤が整わず、多くの市民を巻き込んだ潮流を生み出せておりません。3年目を迎え、今年こそ天守木造への機運をもたらせるよう気を引き締めて臨みたいと思います。

様々な活動を仕掛ける中で、多くの方から「本当に作れるの?」というお声があります。それは「確実性のないものには協力できない」という声でもあり、民意を盛り上げるには、木造で建てられる明確な担保が必要であるということでもあります。一昨年の秋に市に対して「天守木造の可能性検証の検討組織」を要請して、庁内での調整が進んではおりますが、まだ実態ができておりません。これを今年中に稼働させていけるよう、働きかけを更に密にしたいと考えます。建設資金活動が本格的になるのは、まだ先のことではありますが、NPOが公益認定を受けることで法人寄付が受けやすくなったり、市のふるさと基金の対象になることで個人の寄付を受けやすくしたり…。そういう面の基盤整備も急がねばなりません。しかしながら、そのためにも木造化可能性検証が土台として必要であります。

西和夫先生が主導された、現存する3基の天守模型の調査研究によって、県立歴史博物館に展示されている東博模型が最も史実に近いこと、そしてその最上階に摩利支天を祀る祭壇があったことが解明されました。それにより現在耐震改修中の天守の最上階には、かつての様を復元して摩利支天を祀ることとなり、NPOが辻村さんの森で祭礼伐採した樹齢200年超の大径木が使われます。西和夫先生は、その研究発表を成された直後に急逝され、NPOとしましても希有な指導者を失ったことは大変残念なことではございますが、先生が残してくださった研究成果を天守木造化可能性検証の大きな礎として活かさせていただこうと強い意を持って参りたいと思います。(鈴木 博晶)

小田原城ウォークラリー:10月25日開催

教育の観点だけなく地元に残る郷土の遺産としてお子さんたちにも小田原城を知って頂きたいという思いもあり、クイズ形式のウォークラリーを行いました。講師には私と小田原城研究の第一人者である田代道彌さんをお迎えして2人で小田原城址公園を約半日子供たちと歩きました。朝9時に保護者も含めて約40名の方々が、スタート地点である小田原市民会館に集合し、江戸時代の将軍家の登城ルートである大手門から三の丸、二の丸、本丸へと続く「大手筋」を歩きました。

最終チェックポイントの本丸で一度お昼休憩を取り、午後は答え合わせとジャンケン抽選会などを行いました。正直な感想、子供たちをメインにガイドするのは初めての事。約半日歩くことで小田原城の歴史、お城としての機能など一通り学習できるように問題及びコースを作成しましたが、予想通り子供たちのハートをつかむのは難しいという印象を受けました。

Kouminkan Café(公民館カフェ)

こんにちは。小田原市民の守屋佑一です。僕は、小田原の早すぎた英雄(ゆるキャラ)「梅丸」の復活させる活動を機にこの「みんなでお城をつくる会」に関わることになりました。小田原は本当に素晴らしいものが潜在的に眠っているにも関わらず、それをどうにもうまく活用出来ていないと感じます。梅丸もまさにそうでした。市役所の壁にぼろぼろに埋もれ、もう二度と日の目を浴びることはないと思われた梅丸ですが、チャリティーTシャツの販売など実績を作っていくことによって、復活。今では着ぐるみまで製作されハルネ小田原にも梅丸広場という名前のもとにもなりました。

2014年には公民館カフェとお城をつくる会でコラボしたイベントを開催しました。2016年、今年もまた行う予定です。特別な催しではなく、小田原城をどうしていけば小田原はもっとよくなるのか。そんなことをざっくばらんにわいわい話すようなものでいいと思っています。その時はまたこのお城通信でもお知らせするので是非とも皆さんも参加してください。お城だけに限らず、小田原にあるものに目を向けて小田原をもっとよくしていきましょう!(守屋佑一)

小田原城天守木造化の可能性検証組織に関する要望書について

一昨年の12月、所謂フィジビリティスタディー=FSを行う組織の立ち上げることを市に要望いたしました。私たちの要望はあくまで、解決すべき要件をならべて、それらの解決策が具現化できるか、解決できる可能性が十分に高いかを評価検証することを目的とした官民一体の組織を立ち上げることを要望しました。要件の項目としては以下のようにあげました。

・市の都市計画やその他の計画と整合している
・多くの市民が木造化天守を望んでいる
・史実に基づいた再建図が描ける
・建築基準法に沿った建築ができる
・木造建築にかかわる建築技術者が育成できる
・構法に則した十分な木材が確保できる
・建設資金が確保できる
・建替え後の管理運営体制が整う

これらの点について、有識者、行政、市民で構成された「(仮)小田原城天守木造化可能性検証検討委員会:(通称 木造天守FS)」と言うべき組織を庁内に設け、検証作業を行っていくよう要望したわけです。この要望書は昨年1月に開催された市議会厚生文教常任委員会にも報告され、まずは行政内での検討が始まったところです。現在の進捗状況を行政側窓口(文化部文化政策課)に問い合わせたところ、関係する各担当部署で現在検討中とのことで、内容的には決して簡単なことではないので、まずは問題点を洗い出し問題の項目について整理できたところで今後の進め方を見定めていきたいとのことです。

私たちとしては、議会への中間報告を経て改めて有識者、市民へ検討委員会の招請をしてくることを期待しています。市に対しては、遅くとも本年早々(1月末ないしは2月)には何らかのアクションを起こしてほしいとお願いしてきました。本年は小田原城天守のリニューアルも終わり天守最上階には摩利支天を祀る空間が木造で再現されます。その際、我々が寄贈した天守の森の木が正面の柱に使われることになっています。FSもそれに合わせて進捗するよう討議を進めていきたいと願っています。(岩越松男)

摩利支天に寄贈した木材について

我々の寄贈した木材は2013年11月30日(月齢28夜)、古来より洋の東西を問わず言い伝えられてきた月が闇夜のころの月齢に従って伐り、葉をつけたまま数か月間乾燥してから製材しました。天然乾燥した木材は木の樹齢の倍以上は持つと言われています。天守が木造化されるときには、是非正しい方法で伐採してほしいと思います。(岩越 松男)

なんと!あのNHKの人気番組「ブラタモリ」が小田原城に

最後のテロップに「みんなでお城をつくる会」が出るかも?乞うご期待!
放送は1月23日(土)夜7時30分です。