お城通信第8号 |   神奈川県から公益認定を受け、寄附がしやすくなりました

【お城通信vol.8】2016年1・2月新春合併号

理事長あいさつ

皆様、明けましておめでとうございます。今年で活動開始から4年目を迎えるわけですが、これまでの土台を作 る動きから、多くの市民が参画する活動へと舵を切りたいと思います。まず報告すべきことは、私達NPOが、このたび「公益認定」を受けたことです。

これにより個人、法人の所得から寄付金額を控除出来るようになり、建設資金や活動資金へのご寄付が受けや すくなりました 。反面、組織上の基準や活動内容の評価も厳しくなりますが、NPOが一定の社会ルールに則って秩序を保てるよう自身に担保を与えることにもなるでしょう。

小田原市と取り組んでいる木造化可能性検証については、公式な委員会的組織を立ち上げるまでには至りませんでしたが、有識者を交えた市の文化部や経済部との検討会は相当回数行いました。その成果として、市=行政サイドの「小田原城天守木造復原」の課題と、実現の可能性について整理した資料を、近々公表できるところまで来ました。また昨年末には、市長と議長宛に会として 要望書の提出をしました。これは熊本地震によって浮上した「災害による国指定文化財の損壊と修復・復原」のための方法を今から具体的に検討しておくことの必要と、そのための公的な組織の立ち上げを要望しました。

そして、既に存在している小田原市の「城郭施設整備基金」の中に、天守再築だけのために使える言わば小箱を設けることも要望しました。今年は、体制づくりの段階から市民活動の段階に入っていきます。会員を加速度的に増やしていきましょう。ご協力のほど、よろしくお願いいたします。

公益認定によって何が変わるのか

このたび、神奈川県から「公益」認定を受けました。この恩典により寄付金控除が出来るようになり、よりご 寄附がしやすくなりました。今回は個人からの寄附金特別控除について、簡単にご紹介させていただきます 。

<認定NPO法人寄附金特別控除とは>

個人が認定NPO法人に対して寄附金をする場合、下記2つの方法から有利な方を選択することができます。
①所得控除として寄附金控除の適用を受ける
②下記の算式で計算した金額について税額控除の適用を受ける(その年分の所得税額の 25%相当額を限度)
(年中に支払った認定NPO法人寄附金の合計額-¥2,000)×40%=所得税額除額

<特別控除を受けるための手続き>

この税額控除を受けるためには、次のことが必要です。
❶控除を受ける金額について記載がある確定申告書を提出する
❷確定申告書に次の書類を添付する
・寄附金の明細、受領書
・寄附金が認定NPOの業務に関連している旨を記した書類
・寄附金の額と受領年月日を証明する書類(寄附者の住所、氏名が記載されたもの)
なお、県・市の指定により、個人県・市民税の税額が最大で10%控除(上記②と同列で)される場合もあります。

※法人からの寄附については、改めてご案内いたします。
※寄附金の控除については個別のご相談(相続に関するもの を含めて )にも応じます。
当会までお問い合わせください。
参照:HP「国税庁 認定NPO法人に寄附をしたとき」https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1263.html

城天守木造化可能性検証検討(FS)会議経過報告

画像提供:タウンニュース社

昨年4月からFS会議の定例会が行われ、行政担当者と忌憚のない話し合いを行ってきました。FSの目的は木造復原が出来るかどうかを検証するということで、一昨年、当会の要望書を受け行政側が検討し、昨年3月には大枠の見通しを示した報告会が 行われました。それを受け、当会として次に何をするべきか、FS会議を定例化し行政側として課題となっていることを確認し、当会・市民側 として何が出来るかを検討してきました。

行政と当会との話し合いを通じて共通の課題は、まず、天守復原のためには小田原城天守に関する調査研究組織をつくることが大事との認識をしました。そのきっかけは、西和夫氏の天守模型の調査団の一人だった長崎総合大学の山田由香里教授に小田原城天守模型の研究継続の必要性を指摘されたことがあります。それは、『小田原城天守模型等の調査研究報告書-2015年3月小田原城天守模型調査団-』をご覧いただければ分かることですが、とても重要なひとつとして、例えばこの模型の制作年代がまだ特定されていないことなどがあると教えていただきました。また、FS拡大会議公開会議に参加していただいた日本工業大学の黒津高行教授藤岡道夫氏の門下生からも、調査研究を受け入れる組織を行政内に置くことで研究者の受け入れがしやすくなるとの指摘をいただき、当会として出来ることは行政側に要望書を提出し、早急に研究組織の設置を来年度事業計画として求めることだということになり、今回の要望書提出となりました。

私たちが小田原城天守木造復原を願ってからここへ至るまでにずいぶんと時間が経ってしまったように思います。がしかし、いろいろご助言いただいた諸先生からは木造復原の可能性は大きいと聞いてきました。一方で、そのために急いては事を仕損じるとも言われてきました。今回の要望書の提案は小さな前進ですが大きな一歩と思っています。名古屋城や江戸城のように大きな話題にはなりにくいかも知れませんが、国指定史跡の中で初の復原天守となるよう、またそれも、市民の力で成し遂げる意味はどこよりも大きな意義があると信じています。今後とも皆さんのお力をいただけますよう、ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。